交通ICカード共通化後、ICOCAとSuicaはどちらを持つのが良いのか

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ICOCAとSuica

交通ICカードの全国相互利用が始まってから、電車移動・電子マネーともに利便性は大きく向上しました。

関西にお住まいの方はICOCA、関東にお住まいの方はSuicaを使っていることが多いと思います。

しかし、相互利用できるなら関西でSuicaを使ったり、関東でICOCAを使うのもアリなのではないかと思い、いろいろ調べてみることにしました。

関東・関西ともにSuicaが便利な理由

モバイルSuica

結論から言えば関西で交通系ICカードを使うならば、ICOCAよりもSuicaの方が得られるメリットが大きいです。

特にスマホやiPhone、携帯電話でSuicaが使えるモバイルSuicaを活用することが「Suica>ICOCA」にする重要なポイントになります。

チャージの利便性はSuicaが上

交通系ICカードのチャージ方法

交通系ICカードが全国相互利用可能になったことで、電子マネーのチャージも、各エリアの駅の券売機やコンビニのレジで簡単に行えるようになりました。

SuicaもICOCAも、クレジットカードと結びつけることでチャージの面倒くささを省けます。

(ICOCAをクレジットカードと結びつける場合は『SMART ICOCA』への申込みが必要です)

しかし、改札通過時に自動的にチャージされる「オートチャージ」が用意されているのはSuicaのみです。

オートチャージ方法(改札)

SMART ICOCAにはオートチャージの代わりに「クイックチャージ」があります。

これは、クイックチャージ機にSMART ICOCAを入れてボタンを押すだけで、クレジットカードも現金もなしでチャージが完了します。

オートチャージとは違い「定期的にチャージをする」という行動を起こさなくてはならない分、SMART ICOCAの仕組みには少し面倒くささが残ってしまいますね。

注意したいのが、SuicaのオートチャージもSMART ICOCAのクイックチャージも、それぞれSuica・PASMOエリア、ICOCAエリアでしか使えないことです。

ただし、モバイルSuicaを利用すれば、ネット経由でSuicaにチャージが可能です。

券売機やコンビニでチャージする手間もなく、支払い用クレジットカードにビューカードを登録していれば、1,000円ごとに15円相当のポイント(還元率1.5%)が付与されます。

下記の記事ではSMART ICOCAに紐づけするのに適したクレジットカードを紹介していますが、ポイント還元率はビューカードの方が上です。

貯まったポイントはSuicaに「1ポイント=1円」で充当できるので、無駄がありません。

ポイントは各エリアでしか貯まらない

JREポイントカード

Suicaを電子マネーとして使うと、JRE POINTが貯まります。

PASMOとは違い、乗車によるポイント付与はありません。

[Suica登録して貯まる]マークのあるお店や自販機で、Suica払いをすると、利用金額100円または200円ごとに1ポイントが付与されます。

Suicaが使えるすべてのお店が、ポイント付与の対象になるわけではありません。

事前にSuicaカード(無記名はNG)やモバイルSuicaを「JRE POINT WEBサイト」で登録が必要です。

Suica加盟店で電子マネーとしてSuicaを使うと、Suicaポイントが貯まります。(事前にSuicaポイントクラブへの無料申込が必要です)

JRE POINTは、クレジットカードとSuicaを結びつけていなくても貯められます。

つまり、クレジットカードが苦手という方でも、Suicaを電子マネーとして使うことで、少しだけお得になります。

ただし[Suica登録して貯まる]マークのあるお店や自販機は、Suicaエリアに限定されています。

そのため、ICOCAエリアでSuica払いをしても、JRE POINTは貯められません。

一方で、ICOCAは2018年10月から乗車や買い物でICOCAポイントが貯まるポイントサービスが開始されました。

自動販売機(紺色やピンク色)の[ポイント利用登録]やWEBの[ICOCAポイント利用登録フォーム]にて利用登録ができます。

毎月の利用区間や回数に応じて、運賃の30%または50%分のポイントが貯まり、一部のICOCA加盟店で200円ごとに1ポイント付与されます。

JR西日本エリアの電車の利用で貯まるポイントは「時間帯指定ポイント」と「利用回数ポイント」があります。

乗車ポイントに関しては「定期券を利用するほどではないが、月に何度も同じ区間の電車を利用する」という人向けです。

時間や曜日指定のない利用回数ポイントは「1ヶ月間の同一運賃区間の11回目の利用1回ごとに、運賃の10%分のポイント付与」なので、達成条件が高い割にポイント還元が低いように感じます。

そのため「モバイルSuica+ビューカード」の方が、チャージで多くのポイントが獲得できる分、お得感があります。

ちなみに関東にお住まいの方がICOCAを持つメリットは全くありません。

Suicaのみモバイル対応

モバイルSuica

Suicaでは「モバイルSuica」や「Apple Pay」「Google Pay」でモバイル対応もしています。

おサイフケータイに対応する機種やiPhone7以降のiPhoneをお持ちであれば、Suicaカードを持ち歩くことなく、スマホをかざして改札を通過したり、電子マネー支払いができたりします。

モバイルSuicaについては、下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご一読ください

モバイルSuicaの年会費は1,030円と有料ですが、JR東日本グループのクレジットカード「ビューカード」を支払い用カードに登録することで当面、無料で使えます。

ちなみに、iPhoneでモバイルSuicaを使ったり、Apple PayにSuicaを登録したりする場合は、年会費などの費用は一切かかりません。

複数あるビューカードシリーズの中でも、人気なのがビックカメラSuicaカードです。

ビックカメラSuicaカード

初年度の年会費無料、さらに年1回以上の利用で翌年度の年会費も無料になります。

ビックカメラSuicaカードを関西で徹底的にお得に使う方法については、下記の記事も参考になると思います。

一方でICOCAを含む全国相互利用交通系ICカードは、Suica以外モバイル対応していないので、必ずカードを持ち歩く必要があります。

この点においても違いは大きいです。

関西でモバイルSuicaを利用するデメリット

モバイルSuicaを含むSuicaは、Suicaエリアでの利用を目的に作られているので、関西などエリア外で利用する際には少なからずのデメリットがあります。

定期券はお住まいのエリアでしか発行できない

スマートICOCA定期券

関西でモバイルSuicaを利用するデメリットの一つに、モバイルSuicaではICOCAエリアの定期券は入れられないが挙げられます。

もちろん、Suica定期券にもICOCAエリアの区間も入れられません。

JR西日本エリアの定期券は「ICOCA定期券」または「磁気定期券」での利用になります。

ちなみにICOCA定期券や磁気定期券の購入時に、ビューカードで支払いは可能です。

Suica定期券をビューカードで購入すると、1,000円ごとに15ポイント(ポイント還元率は1.5%)になりますが、ICOCA定期券は1,000円ごとに5ポイント(ポイント還元率は0.5%)と通常のポイント数にダウンします。

そのため、ビューカード以上にポイント還元率の高いクレジットカードで支払うことをおすすめします。

振替輸送が使えない

関西ではJRだけではなく、地下鉄や私鉄を含めて、モバイルSuicaは振替輸送の対象外としています。

ICOCAやPiTaPaなど全国相互利用の交通系ICカードであれば、運行不能前に改札機を入場していた場合、ICカード乗車券利用証明書を受け取り、振替輸送を実施している鉄道会社の改札口で振替乗車票と交換、振替輸送が利用できます。

モバイルSuicaで入場後、振替輸送になった場合の対応は、鉄道会社や状況によって変わりますが、ある程度の金額を支払って目的地まで行かなければなりません。

基本的にお住まいの地域で使い分けの必要なし

Suica

ICOCAとSuicaを色々な角度から比較してみましたが、お住まいのエリア問わず、Suicaを利用した方がお得になりやすいことがわかりました。

特にモバイルSuicaを持っていれば、ICOCAエリアでも充分便利に活用できます。

そもそもICOCAや「ICOCA+クレジットカード」の旨味が少ないのが、ICOCA利用がイマイチな理由です。

2018年10月には新しいICOCAのポイントサービスが始まりましたが、毎月の利用回数がネックになるので「Suica>ICOCA」の状況は変わりません。

ちなみにICOCA問わず、交通系ICカードの中で最も利用価値が高いのが「Suica」です。

詳しい理由を知りたい方は、下記の記事もあわせてお読みいただければ幸いです。

ICOCAとSuicaの記事

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
「電子マネーの虎」初代管理人です。最近はお気に入りのクレジットカードをiPhoneに登録して、Apple Payで支払うことが増えました。大阪に住んでいますが、電車の移動ではモバイルSuicaを使っています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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