PASMO(パスモ)
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Suica(スイカ)と並び、首都圏での利用が多い交通系ICカードがPASMO(パスモ)です。
PASMOは100以上の鉄道・バス事業者が加盟しており、東京メトロや東急・京成・京王などが代表的です。
2007年のサービス開始当初からSuicaとの相互利用が可能で、現在では相互利用を行なう全国各地の公共交通機関でも使えます。
PASMOをタッチするだけで、駅の改札を通過・運賃の支払いができたり、電子マネーとして買い物で使えたりします。
2019年10月1日からはキャッシュレス・ポイント還元制度により、期間限定で対象店舗でのPASMO利用で最大5%のポイント還元が受けられます。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
目次
全国での相互利用が可能
交通系ICカードの全国相互利用により、PASMO1枚を持っていれば全国各地の公共交通機関で使えます。
現在の利用可能エリアは、以下のとおりです。
- Kitaca(JR北海道)
- Suica(JR西日本)
- PASMO(首都圏の大手鉄道事業者11社)
- TOICA(JR東海)
- ICOCA(JR西日本)
- manaca(名古屋市交通局)
- nimoca(西日本鉄道)
- SUGOCA(JR九州)
- はやかけん(福岡市交通局)
そのなかでもPASMOとSuicaの相性は良く、Suicaエリアの改札を通過したときでもPASMOのオートチャージができたり、紛失時の届け出を受け付けてもらえたりします。
ほかにも、一部の路線バスにはSuicaやPASMOでの利用額に応じて、自動的にポイントが貯まる「バス利用特典サービス」があります。
一定のポイントが貯まると「特典バスチケット」として、次回のバス運賃の支払いへ優先的に使われます。
申込み手続きは不要。SuicaやPASMOを利用するだけで、自動的にポイントが貯まり、運賃の支払いへ充当されるのは便利です。
関東ではPASMOかSuicaを使っている人は多いと思います。
PASMOとSuicaの違いについては、下記の記事でくわしく解説しています。
電子マネーとして使う場合も、各交通系ICカードの加盟店で支払いができます。
ただし、PiTaPaは後払い型を採用している関係で、PiTaPaだけが使えるお店ではPASMOは使えません。
キャッシュレス・ポイント還元の対象
Suicaとは違い、2019年9月まではどれだけPASMOを買い物に使っても、ポイント還元はありませんでした。
2019年10月からは、キャッシュレス還元によりPASMOを使った買い物でポイント還元が受けられます。
PASMO利用でのポイント還元には、事前の会員登録が必要です。
専用サイトから会員登録を完了後、買い物で利用した金額に応じて、3ヶ月ごとにポイント還元されます。
ポイント履歴は、翌月以降にマイページにて確認できます。
貯まったポイントは私鉄の駅や定期券窓口で、PASMOへチャージ(ポイント還元)になります。
登録前のPASMO利用分は還元対象にならず、還元期間が過ぎるとポイントは失効するので注意してください。
PASMOが使えるお店
PASMOは全国各地の交通系ICカード対応店舗で使えます。
- コンビニ
- セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、セイコーマート
- スーパー
- 東武ストア、マルエツ、京王ストア、Odakyu OXストア、イオン、イトーヨーカドー
- ドラッグストア
- マツモトキヨシ、ウエルシア、ツルハドラッグ、サンドラッグ、ココカラファイン、スギ薬局
- 飲食店
- ファミレス:ガスト、ロイヤルホスト、ココス
コーヒーチェーン:ドトール、タリーズコーヒー、サンマルク、コメダ珈琲
ファストフード:マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキー
牛丼チェーン:松屋、すき家、吉野家 - 家電量販店
- ビックカメラ、ケーズデンキ、ソフマップ、ジョーシン、ヨドバシカメラ
- その他
- 駅構内のコインロッカー、自動販売機、タイムズ、エコステーション21
ほかの交通系ICカードとは違い、もともとPASMOには、お買い物でのポイントサービスがありません。
PASMOはキャッシュレス・ポイント還元サービスの対象ですが、こちらは期間限定です。
基本的にはPASMO払いでポイントは貯まらない、と考えてください。
そのため、買い物でポイントが貯まる別の電子マネーを使った方がお得感があります。
PASMOの種類と購入方法
PASMOは4種類あり、PASMOエリア内の駅の自動券売機やバス営業所で発行できます。
- 無記名PASMO:名前なしで誰でも使える
- 記名PASMO:名前入りで本人専用
- PASMO定期券:定期券の機能をつけたもの
- クレジット機能つきPASMO:クレジットカードとPASMOの一体型
PASMOは1枚1,000円から購入可能です。
500円はデポジット代(預り金)、残り500円が運賃や買い物に使えます。
デポジット代はPASMOを返却する際、全額返金になるので、実質無料で持てます。
PASMO(無記名)
無記名PASMOは、個人情報を登録していないPASMOで、家族や友人などと共有して使えます。
キャッシュレスポイント還元サービスは、無記名PASMOも対象になります。
ただしPASMOオートチャージの対象外だったり、紛失時に再発行ができなかったりと、不便な面も多々あります。
記名PASMO
個人情報を登録した本人のみ使えるPASMOです。
カード表面に氏名が印字してあり、本人しか使えませんが、紛失・盗難補償が適用されます。
PASMOを失くしたときは、PASMO・Suicaエリアの駅やバス営業所で、紛失・再発行の手続きをします。
申請書を提出すると、PASMOの利用が停止になり、翌日から新しいPASMOを再発行できます。
再発行手数料(520円)とデポジット代(500円)がかかりますが、チャージ残高は新しいPASMOに引き継がれます。
小児用PASMOは記名式のみです。
ちなみに、子どもが無記名PASMOを使うと、大人運賃が適用になります。
中学生になる4月1日以降は、大人用PASMOに切り替えると継続利用できます。
PASMO定期券
定期券機能をつけたPASMOです。
定期券区間内は乗り放題、区間外や買い物で利用する際は、チャージしたPASMO残高から支払います。
駅の券売機や窓口で新規購入や継続購入、PASMO定期券への変更が可能です。
新規購入の際は、定期券代+デポジット代を支払いますが、PASMO定期券への変更は定期券代だけかかります。
PASMO定期券を使わなくなったときは、記名式PASMOとして利用できます。
クレジット機能つきPASMO
鉄道・バス事業者と提携したクレジットカードのなかには、PASMO機能つきもあります。
1枚でPASMOとクレジット機能の両方が使えて、お財布やパスケースの中がかさばりません。
PASMO一体型クレジットカードと提携先は以下のとおりです。
- パスタウンPASMOカード(PASMO公式)
- 京王パスポートPASMOカード(京王電鉄)
- TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO(東京急行電鉄)
- 京急プレミアポイントPASMO(京急電鉄)
- ANA To Me CARD PASMO、To Me CARD Prime PASMO(東京メトロ)
- 東京スカイツリー®東武カードPASMO(東武鉄道)
パスタウンPASMOカード以外は、PASMO定期券機能もつけられます(くわしくは下記の記事を参照)。
下記のクレジットカードは、PASMOとの紐付けでPASMOオートチャージが利用できます。
- 小田急OPクレジットカード(小田急電鉄)
- 京成カード(京成電鉄)
- SEIBU PRINCE CLUBカード(西武鉄道)
- 相鉄カード(相模鉄道)
- 横浜交通hama-eco card(横浜交通)
- Shonan Card(湘南電気鉄道)
モバイルPASMOが2020年春に開始予定
2020年10月6日:追記更新
iPhoneでもモバイルPASMOが使えるようになりました。
2020年春からおサイフケータイ対応のAndroidスマホで、モバイルPASMOサービスが開始されます。
モバイルPASMOアプリをインストールして、利用登録をすれば、カードタイプと同様に電車やバスの利用、お店での支払いに使えます。
モバイルPASMOを利用する主なメリットは下記の3点です。
- PASMO定期券の購入・利用がスマホでできる
- クレジットカードの登録で、アプリからすぐにチャージできる
- 紛失・故障時の再発行手続きがネットでできる
ポイントサービスやオートチャージについては、まだ公式発表がないので、情報が入り次第、更新します。
今まで窓口や券売機でしか取り扱いができなかった手続きが、スマホから簡単に可能になり、利便性がアップします。
PASMOへのチャージ方法
パスモはプリペイド型(前払い方式)の交通系ICカード・電子マネーです。
利用前にチャージ(入金)の必要があり、PASMOへの主なチャージ方法は以下のとおりです。
- 駅やバス営業所の券売機・チャージ機
- バスの車内
- チャージ対応のお店
- セブン銀行ATM
交通系ICカードへのチャージ方法は、基本的にどれも同じです。
希望するチャージ金額を選び、現金を支払って、PASMOへチャージをします。
クレジットカードを利用してPASMOにチャージする際は、対応するクレジットカードが必要です。
PASMO対応のクレジットカードがあると、クイックチャージとオートチャージが使えます。
オートチャージで残高不足の心配なし
オートチャージに対応したクレジットカードとPASMOを紐付けると、クイックチャージとオートチャージが使えます。
- PASMOクイックチャージ
- 東急電鉄の自動券売機で、クレジット決済にてチャージできる
- PASMOオートチャージ
- PASMO・Suicaエリアの改札機を、PASMOで入出場する際、残高が設定金額を下回っていたら自動的に一定金額がチャージされる
チャージ金額は、紐付けたクレジットカードから支払われます。
利用金額に応じてクレジットカードのポイントが貯まるため、現金チャージよりもお得です。
SuicaやPASMOエリア以外の交通系ICカード対応エリアや、バスなどのIC運賃機、電子マネーが使えるお店では、オートチャージ機能は働きません。
残高不足になったときは、現金でチャージをする必要があります。
PASMO対応のおすすめクレジットカード
PASMOをお得に活用するには、PASMO対応のクレジットカード利用が必要不可欠です。
ポイント還元率が高いクレジットカードを持っていても、PASMOと提携関係のないカードでは、チャージできません。
PASMOのチャージに利用可能なクレジットカードのなかでも、人気の高いソラチカカードとTOKYU CARD ClubQ JMBを紹介します。
ソラチカカード
ソラチカカードの正式名称は、「ANA To Me CARD PASMO JCB」です。
東京メトロ(To Me CARD)とANA、JCBの提携で誕生したPASMO一体型カードです。
PASMOを使って東京メトロに乗ると「乗車ポイント」、メトロポイントPlus加盟店で買い物をすると「メトロポイント」が貯まります。
ANAの航空機に乗った場合は、搭乗ボーナスマイル積算率が+10%になります。
またANAカードマイルプラス提携店で買い物をすると、利用額に応じてANAマイルが貯まります。
東京メトロやANAとは関係のない加盟店でソラチカカードを使った場合は、JCBの「Oki Dokiポイント」が貯まります。
1,000円ごとに1ポイント貯まり、1ポイントあたりの価値は5円なので、実質的な還元率は0.5%です。
利用場所に応じて3つのポイントが貯まるのが、ソラチカカードの特徴です。
さらにこれらの3つのポイントは相互交換できます。
これなら、それぞれで貯めたポイントが無駄にならず、効率的に使えます。
一番簡単なのは、すべてメトロポイントへ交換することです。
メトロポイントは1ポイント=1円分として、PASMO残高に充当できます。
ちなみに、ソラチカカードはPASMO以外にさまざまな電子マネーが搭載でき、QUICPayやPiTaPaも追加可能です。
年会費は2,200円と有料です。
毎年継続ボーナスとして1,000マイルがもらえるので、1マイル=2円として考えた場合、実質的には年会費無料で使えます。
TOKYU CARD ClubQ JMB
TOKYU CARD ClubQ JMBは、東急電鉄と提携するPASMO一体型のクレジットカードです。
東急線や東急バスを使うことが多い方にメリットがある1枚です。
東急百貨店や東急ハンズなど、東急グループのお店で使うと、ポイント還元率が3%~10%にアップするのでかなりお得です。
PASMOオートチャージ時のポイント還元率は1%なので、現金チャージよりも1%分安くなります。
TOKYU CARD ClubQ JMBでPASMOにチャージして、買い物をすれば、あらゆる商品が実質1%値引きで購入できる計算です。
たばこやお酒など、本来値引きがほとんどない商品でも同じです。
貯まったTOKYU POINTは、PASMOにチャージできるので、使いみちに困りません。
TOKYU CARD ClubQ JMBの年会費は1,100円です。
仮にポイント還元率を1%として計算すると、年間10万円以上カードを使えば、年会費の元が取れます。
定期券代や買い物での利用額を考えると、年間10万円のハードルはそこまで高くないと思います。
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Suicaとどちらがお得度が高い?
首都圏の鉄道系電子マネーは、SuicaとPASMOの二択です。
「SuicaとPASMO、どちらがお得に利用できるのか?」は、自分がもっともよく利用する鉄道・バス会社が発行する方を選ぶのがお得です。
JRをよく利用する人ならば乗車ポイントも貯まるSuica、東京メトロでの移動が多ければ、PASMO、特に東京メトロとPASMOの一体型「To Me Card」の利用がお得です。
交通系ICカードは全国各地で共通利用できるので、電車やバスへの乗車、電子マネーを使った買い物にしても、利便性に大きな違いはありません。
選ぶポイントは、やはり「どれだけその鉄道やバスに頻繁に利用するか?」だと思います。
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