まだ切符買ってるの?SuicaのIC運賃を知らないで損している方へ
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まだ切符買ってるんですか?それ、すごく損しているかもしれません。
SuicaやPASMOのような交通系ICカードに切り替えると、ポイントが貯まったり改札がスムーズに通過できるといったメリットがあります。
これまでに、電子マネーの虎でも多くのお得情報を配信してきましたが、交通系ICカードにはあまり知られていない「IC運賃」という存在があることをご存知でしょうか?
IC運賃の存在を知っていると、切符を買うのがもったいなく感じるようになりますし、現実に切符を購入して電車に乗車するのは損です。
今回は、IC運賃とは何か、そしてなぜ切符で乗車をすると損なのか、詳しく紹介します。
IC運賃とは何か
IC運賃とはSuicaエリアを担当するJR東日本が2014年4月1日に導入した料金です。
2014年4月1日と聞いてピンときた人もいるかもしれませんが、実はこの日は消費税が5%から8%に増税された日でもあります。
つまり、IC運賃とは消費税の引き上げに伴って生まれた新しいJR東日本の料金プランのことです。
消費税の増税にともない、JR東日本の電車の運賃も上がることになります。
この際、切符の料金は10円単位で引き上げられることになっています。
計算方法
例えば、運賃が300円の乗車の場合、200円×8%で計算すると216円ですが、切符運賃ではこれが220円になります。
便乗値上げというほどでもないのですが、券売機などが1円硬化を受付けないなどの理由から、10円単位での料金設定となるため、税込運賃が216円になる場合は四捨五入されて220円になってしまうのです。
なぜきっぷは10円単位のままなのですか?
A 自動券売機で1円や5円硬貨を扱うと、硬貨の投入枚数の増加やおつりの種類・枚数の増加によって、発売1回あたりの処理時間が長くなり、サービス低下につながる可能性があるためです。
つまり、切符運賃だと消費税分以上の支払いをしていることになります。
一方で、IC運賃は事前にチャージした交通系ICカードの残高から支払われることになるので、1円単位での消費が可能です。
IC運賃の場合は消費税の増税分がきちんと反映されるので、上記の事例の場合だと216円だけの支払いで済みます。
この事例だと、一度の乗車で4円の差額が発生します。
年間にするとSuicaでの乗車と切符を買うのでは大きな差がついてしまうということです。
IC運賃は高いのか
SuicaエリアとなるJR東日本では、基本的にIC運賃の方が安くなります。ただし、新幹線・地方交通線に関してはIC運賃の方が高くなるケースもまれに存在するので注意が必要です。
- 新幹線・地方交通線:IC運賃と比較して高くなる場合、安くなる場合、同額になる場合がある
- 電車特定区間・山手線内:IC運賃と比較して安くなる場合、同額になる場合がある
少なくとも山手線沿線に乗っている場合はIC運賃の方が切符運賃よりも安いので安心です。
乗車する度に数円の節約になることは、クレジットカードや電子マネーのポイント還元を気にする人からすると、相当大きなメリットだと感じてもらえると思います。
ただし、IC運賃が適用されるのはSuicaエリア内のみとなっているので、エリアをまたいで乗車した場合は切符運賃が適用されます。
一方で、交通系ICカード全国相互利用に対応している「PASMO・ICOCA・nimoca」などを使ってJR東日本エリアを移動した場合も、同じく1円単位のIC運賃が適用されます。
つまり、Suicaが優れているというわけではなく、システムを提供しているJR東日本がICカード利用者に対して良心的な料金設定をしてくれているということですね。
Q.JR東日本の路線を、PASMO・ICOCA・はやかけんなどの交通系ICカードで乗車する場合も1円単位運賃が適用されるのですか?
A Suicaと相互利用しているその他の交通系ICカードでご利用いただく場合も、1円単位の運賃を適用します。
すでに山手線や電車特定区間のエリアでは交通系ICカードの利用率が8割に達していると言われているので、こうした対応は必然なのかもしれません。
国交省は「適正に消費税を転嫁できる」として、ICカードによる1円単位運賃を容認。
JR東日本や関東の大手私鉄各社はIC1円単位の申請を行った。
また、「ICカードの運賃のほうが安くてしかるべきという消費者感覚を前提に、つねに現金運賃以下となることを基本」とする方針も併せて打ち出したため、各社は切符の運賃を10円単位に切り上げている。
なお、定期券については、すべて10円単位で申請されている。
東京メトロもIC運賃、JR東海やJR西日本は切符運賃
実は、IC運賃を1円単位で設定しているのはJR東日本など一部の鉄道会社のみとなっています。
1円単位でIC運賃を設定している鉄道会社
JR東日本、東京メトロ、小田急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、西武鉄道、東京急行電鉄、東武鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、東京臨海高速鉄道、都営地下鉄など。
これらの鉄道会社では交通系ICカード(SuicaやPASMO)を使った方がお得です。
SuicaとPASMOの違いについては、以下の記事で比較しています。
あわせて読みたい:
SuicaとPASMOで迷ったら?どちらを選ぶべきか比較してみました
一方で、以下の鉄道会社ではIC運賃も切符運賃も同じ値段です。
10円単位でIC運賃を設定している鉄道会社
JR西日本、JR東海、東急東横線、横浜高速鉄道、伊豆箱根鉄道など
なぜ鉄道会社によってIC運賃の刻み値が違うのでしょうか。
対応が分かれた理由として言われているのは、交通系ICカードの普及率によるものです。
前述しましたが、JR東日本の山手線・電車特定区間のエリアではすでにICカード利用率が8割を占めています。
消費税増税に伴って10円単位で便乗値上げをすると、クレームが出る可能性がありますよね。だって、8割の人が損するわけですから。。。
一方で、JRの西日本などではICカード利用率が6割程度と言われており、普及率はそこまで高くありません。
これだと逆に、ICOCAなどのICカード利用者を優遇すると、4割の切符利用者から反発があるかもしれません。
こうした違いに配慮して、各社はIC運賃の対応を個別に決めたようです。
ぜひ計算してみてください
もし、普段利用している鉄道会社が1円単位でのIC運賃を導入していたら、迷わずSuicaやPASMOなどの交通系ICカードに切り替えることをおすすめします。
乗車ごとに数円の特になるということは、年間でかなりの金額になっているはずです。ぜひ一度計算してみてくださいね。
ちなみに全国相互利用が可能になった交通系ICカードですが、最も便利なのはSuicaです。
あわせて読みたい:
交通系icカード全国相互利用で電子マネーSuicaが最強と言える理由
1件のコメント
SuicaエリアとなるJR東日本では、基本的にIC運賃の方が「安くなります。」とありますが、間違いですね。
正しくは、「運賃計算経路が東京電車特定区間で完結するおとな運賃を除き、高くなる場合、安くなる場合、同額になる場合があります。」です。(こども運賃は端数処理の都合で電車特定区間内でも高くなる場合があるため)
あと、事故等があっても定期券区間以外は振替輸送の対象外である、というデメリットにも言及すべきです。