Suicaエリア外など交通系ICカードが使えない路線に乗り換える時の運賃の精算方法
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全国相互利用サービスに対応する交通系ICカード(SuicaやPASMO、ICOCAなど)は、全国各地の電車やバスで利用できます。
ただし一部は、SuicaやPASMOが使えない(切符のみ対応)鉄道路線があります。
ふだんSuicaで移動している人が、エリア外の駅で降りたいとき、どうすればよいのか、対処法をまとめてみました。
最初から切符を購入するのが最も安心
交通系ICカードが使えない駅まで利用する場合、最も手間がないのは、乗車駅から降車駅までの切符を購入することです。
たとえば、京都駅から福知山や東舞鶴駅まで行くなら、嵯峨野線(京都―園部)はICOCAエリアですが、船岡駅以降の山陽線はICOCAエリア外です。
ICOCAエリア外とは、「すべての交通系ICカードが使えない(切符のみ)」と同じ意味です。
駅窓口で「京都から福知山まで行きたい。ICOCAはどこまで使えるか?」と質問したところ、「園部駅以降はICOCAが使えない。ICOCAで入場すると後々が面倒だから、京都から切符を購入してほしい」と言われました。
どの駅まで交通系ICカードが使えるかは、自動券売機の上部に掲示している「JRきっぷ運賃」で確認できます。
▼水色の枠線内がICOCAエリア
降車駅がICカード非対応なら、乗車駅から降車駅までの切符を購入します。
券売機によっては、交通系ICカードの残高から運賃を支払えるので、現金いらずで切符が買えます。
一度、改札を出て、エリア外の切符を買う
乗り換えの関係で時間に余裕があれば、一度、改札を出て、今までの運賃を交通系ICカードで精算、券売機で切符を購入して再入場します。
京都-園部-福知山のように、京都⇔園部はICOCAエリア、園部⇔福知山はICOCAエリア外の場合、以下のような段取りにします。
1.園部駅で電車を降りる
2.改札を出て京都-園部の運賃をICOCAで精算
3.園部-福知山の切符を購入
4.切符で再入場する
運賃は、京都-福知山だと1,490円かかります。
一方で、京都-園部-福知山だと、途中下車する分、運賃は合計1,550円と割高になります。
この方法だと、ICOCAの入場取り消しなど面倒な手続きが不要なので、利用者・駅係員ともに助かります。
降車時に現金で全額精算
交通系ICカードで入場して、使えない駅で降りるとき、降車駅が有人駅なら窓口の駅係員、無人駅は車内の車掌に
(交通系ICカード名)で、(乗車駅名)から入場しました。
と伝えます。
そして、乗車駅から降車駅までの運賃を全額現金で精算します。
交通系ICカードが使えないので、精算方法も現金になります。
交通系ICカードは「入場済み」の状態になり、そのままだと次回に使えません(改札でエラーが出て、入場自体できない)。
現金で精算した際に、精算証明書が発行されるので、交通系ICカードに対応する駅の窓口で、交通系ICカードと精算証明書を提示し、入場取り消し処理を受けます。
ちなみに、乗車駅が無人駅・降車駅が交通系ICカード対応駅では、車内で整理券を取り、降車駅の駅窓口で整理券を提示すると、乗車駅から降車駅までの運賃を交通系ICカードの残高から支払えます。
整理券は「裏が白色の切符」と同じ扱いになるので、乗り越し精算機で精算はできません。
精算機に整理券を入れると「このきっぷは精算機のご利用ができません」と表示されます。
改札内の簡易改札機で精算、乗車後に運賃を支払う
改札内に簡易改札機があるなら、交通系ICカードをタッチして、今までの運賃の精算を行ないます。
たとえば、水戸駅はJR東日本と鹿島臨海鉄道の駅を兼ねています。
東京駅から水戸駅までは交通系ICカードが使えますが、鹿島臨海鉄道では使えません。
大洗鹿島線(8番線)までの通路に、簡易改札機の設置があるので、そちらにSuicaをタッチすれば精算が完了します。
その後、乗車駅から降車駅までの運賃を支払うには、主に以下の3通りの方法があります。
- 車内に車掌さんがいる場合、降車駅を伝えて運賃を支払う
- (降車駅が無人駅)乗車時に整理券を取り、車内で精算
- (降車駅が有人駅)駅に到着後、運賃を払う
改札を出なくて済むので、乗り換え時間の関係で、到着後すぐの電車に乗りたいときに便利です。
交通系ICカードが使えるエリアは拡大中
交通系ICカードの利便性を感じられるのは、エリア内で利用したときです。
Google MapやYahoo!路線情報など、ルートや運賃検索を利用しても、交通系ICカードが使えるかどうかはわかりません。
各交通系ICカードの公式サイトでは、利用可能エリアの詳細を掲載しています。
「手持ちのSuicaやICOCAは使える?」と不安なときは、事前確認をおすすめします。
◆交通系ICカードの利用可能エリア
Kitacaエリア(JR北海道)
Suicaエリア(JR東日本など)
PASMOエリア(東京メトロなど)
manacaエリア(名鉄・名古屋市地下鉄など)
toicaエリア(JR東海)
ICOCAエリア(JR西日本)
PiTaPaエリア(阪急・阪神・地下鉄・京阪・近鉄・南海など)
はやかけんエリア(福岡市地下鉄)
nimocaエリア(西鉄など)
SUGOCAエリア(JR九州)
交通系ICカードで入場して、エリア外まで利用は可能ですが、正直、後々の手続きが面倒です。
「この電車に乗らないと間に合わないが、切符を買う時間はまったくない」という緊急事態以外は、切符での入退場を強くおすすめします。
交通系ICカードが使えるエリアは、年々拡大しています。
今まで切符や磁気定期券しか使えなかった駅が、交通系ICカード対応になれば、カード1枚で電車やバス、買い物の支払いが済み、利便性が増します。
交通系ICカードを1枚作れば、全国各地で使えます。
現在、全国相互利用サービスに対応する交通系ICカードの中で、最も使い勝手が良いのがSuicaです。
各交通系ICカードの特徴や違いについては、下記記事で比較しています。
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