ザ・リッツカールトン大阪VISAカードとSPGアメリカン・エキスプレス・カードはどちらがお得?
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ザ・リッツ・カールトンを始めとする名だたるラグジュアリーホテルブランドを展開している「マリオット」が、SPG(スターウッド・プリファード・ゲスト)を買収したことで、SPGアメリカン・エキスプレス・カードが注目を集めています。
更新:「SPGアメリカン・エキスプレス・カード」は新規申込を終了し、現在はMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードになりました。年会費やサービス内容も刷新されていますのでご注意ください。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードは、ウェスティンホテルやシェラトンホテル、そして大阪にある最高級ホテルブランドの「セントレジス」で使える無料宿泊券を、クレジットカードの継続ボーナスとして毎年プレゼントしています。
また、カード会員になると自動的に上級会員資格である「SPGゴールド会員」にアップグレードされ、様々な優待が受けられます。
マリオットのSPG買収に伴い、「ステータスマッチ」が可能となったため、クレジットカードの特典で「SPGゴールド会員」になれば、自動的にザ・リッツ・カールトンリワードやマリオットリワードにおいても「ゴールドエリート」会員に格上げされます。
一方で、ザ・リッツ・カールトンやマリオットグループでは、以前からザ・リッツ・カールトン・ホテル大阪が三井住友カードと提携し「ザ・リッツ・カールトン大阪VISAカード」というクレジットカードを発行しています。(リッツ・カールトン全体、マリオット全体でのクレジットカードは国内では発行されていない)
今回は、国内で入手できるマリオットグループのクレジットカード、
- ザ・リッツ・カールトン大阪VISAカード
- SPGアメリカン・エキスプレス・カード
の2つを比較し、ラグジュアリーホテルを極めるために持つべきカードがどちらなのか、検証してみたいと思います。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
券種
ザ・リッツ・カールトン大阪VISAカードには、
- 一般カード
- ゴールドカード
- プラチナカード
の3券種があります。
いずれも、年会費と特典内容が異なっているのですが、ベースが通常の三井住友カードとなっているため、特別仕様感はありません。
また、ザ・リッツ・カールトン大阪VISAカードには大きなデメリットが1つあります。それは「リッツ・カールトンの大阪でしか特典を発揮できないこと」です。
ザ・リッツ・カールトン・ホテルは、東京、沖縄、京都、そして大阪と国内に4箇所ありますが、このカードはあくまでも「リッツ大阪」が発行しているカードとなります。
また、名前の通りVISAブランドに限定されています。
一方で、SPGアメリカン・エキスプレス・カードは、スターウッド・プリファード・ゲストとアメックスの提携カードです。
スターウッド・プリファード・ゲストは、
- シェラトン
- ウェスティンホテル&リゾート
- セントレジスホテル&リゾート
- エレメントホテル
- ル・メリディアン
- ラグジュアリーコレクション
- アロフトホテル
- Wホテル
- フォーポイント・バイ・シェラトン
の9つのホテルブランドを世界に展開しています。
SPGアメックスカードは、国内だけでなく世界中のSPG系列のホテルで特典が利用できる点がメリットです。
ちなみに、SPGアメックスカードにはゴールド・プラチナといったランクのカードはなく、「SPGアメリカン・エキスプレス・カード」のみとなります。
ただし、年会費はゴールドカードランク以上なので、プラチナカードに近い扱いと考えるのが妥当かと思います。
こちらも、選択できるのはアメックスブランドのみとなります。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードはこれ一枚のみ。
年会費と入会方法
ザ・リッツカールトン大阪VISAカードの年会費はかなり安いです。
一般カード
通常年会費:1,375円(家族カードは440円)
マイ・ペイすリボ(無料)にお申込みの方:年会費無料
ゴールドカード
通常年会費:11,000円(家族カードは1枚目無料、2枚目は1,100円)
マイ・ペイすリボ(無料)にお申込みの方:5,500円(家族カードは1枚無料)
プラチナカード
通常年会費:55,000円(家族カードは無料)
※2021年2月分の支払いから、年会費無料になる特典条件が、「マイ・ペイすリボへの登録&年1回以上のリボ払い手数料の支払い」に変わります。
申込方法は、ザ・リッツ・カールトン大阪のフロントかブティックで、申込書を記入し、後日三井住友カードの審査を経てカード発行の可否が決定します。
ただし、「プラチナカードの申込は原則35歳以上、ゴールドカードは原則30歳以上で安定継続収入のある方」という条件が付いています。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードの年会費は34,100円です。(家族カードは17,050円)
一般的なゴールドカードが年会費10,000円、ダイナースクラブカード(一般)が年会費約20,000円であることを考えると、かなり強気の設定だとわかります。
ちなみに、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの年会費が31,900円ですので、SPGアメックスはアメックス・ゴールドよりもステータスが高いと考えても差し支えないと思います。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードはWEB申込が可能です。
申込条件は特に定められていませんが、それなりの年会費が設定されていますので、申し込めるのはクレジットカードに34,100円の年会費が支払える属性の人に限られます。
ホテル特典
ザ・リッツカールトン大阪VISAカードは、リッツ大阪での様々な特典が用意されています。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードは、国内・世界のスターウッド・プリファード・ゲストのホテル(ウェスティンやシェラトン、セントレジスなど)での優待があります。
ザ・リッツカールトン大阪VISAカード
クレジットカードのグレードによって、提供される特典が異なります。
◆全てのカードに共通する特典
・ザ・リッツ・カールトン大阪の宿泊料金が正規料金の10%OFF
・レストラン、バー、ラウンジの飲食代が10%OFF
・グルメショップ、ブティック、デリカッセンでの買い物が10%OFF
・ザ・リッツ・カールトン大阪で開催されるイベントに優待価格で参加
基本的に、ザ・リッツ・カールトン大阪での支払いが10%OFFになると考えて問題ないかと思います。
上記の特典は、一般カードだけでなく、ゴールド・プラチナカードにも適用されます。
◆ゴールドカードで受けられる特典
・ザ・リッツ・カールトン大阪の宿泊料金が正規料金の15%OFF
・アーリーチェックインが可能
・宿泊時のバスメニュー(スパなど?)が10%OFF
・カード本会員または家族の誕生月にレストランを利用すると、誕生日ケーキをサービス
・レストラン、バー、ラウンジ利用時の駐車料金2時間優待
本人・家族の誕生月にレストランを予約すると、ケーキがもらえるというのは嬉しいサービスですね。
◆プラチナカードで受けられる特典
・ゴールドカードで受けられるすべての特典
・ザ・リッツ・カールトン大阪でのカード利用金額が年間300万円以上の方へ、ザ・リッツ・カールトンスイートでの宿泊にご招待、さらにフランス料理「ラ・ベ」でのディナーコースをザ・リッツ・カールトンスイートで提供。
プラチナカード会員になると、ザ・リッツ・カールトン大阪が最高のおもてなしをしてくれます。
ザ・リッツ・カールトンスイートは、リッツ・カールトンホテルの中でも最もグレードの高い部屋であり、1泊65万円相当の価値があります。普通に考えれば、よほどのVIPでなければ泊まることはできません。
また、ザ・リッツ・カールトン大阪に入っているフランス料理店「ラ・ベ」のディナーコースを、上記のザ・リッツ・カールトンスイートの部屋に運んでくれます。
ちなみに、このディナーコースは10万円相当の価値があり、大阪の夜景を見ながら、最高の夜を過ごせることは間違いありません。
しかし、このおもてなしが受けられるのは、
- ザ・リッツ・カールトン大阪で年間300万円以上を使った人
- かつザ・リッツ・カールトン大阪VISAプラチナカードを持っている人
に限られます。
つまり、ザ・リッツ・カールトン大阪で年間300万円を使わない人にとっては、プラチナカード単体の特典は1つもないということになります。
もちろん、ザ・リッツ・カールトンホテル大阪だけでなく、三井住友カード プラチナとしての特典もありますので、保有する意味がまったくないということはありません。
SPGアメリカン・エキスプレス・カード
SPGアメックスカードは、世界中のスターウッド・プリファード・ゲストのホテルで優待が受けられるのが特徴です。
年会費は34,100円と高いものの、2年目以降は継続ボーナスとして無料宿泊券が毎年もらえるので、宿泊料金を考えると年会費の元は簡単に取れてしまいます。
また、SPGアメリカン・エキスプレス・カードに入会すると、「SPGゴールド会員」に昇格し、カード利用中はずっとゴールド会員の資格が維持できます。
この「SPGゴールド会員」ですが、通常は1年間に10滞在以上、または25泊以上しなければ取得できない会員ランクです。
ゴールド会員になることで、
・SPGでの支払い1米ドルにつき3ポイントを進呈(通常は1米ドルにつき2ポイント)
・チェックアウト時間の延長(レイトチェックアウト16時)
・空室状況により部屋のグレードを無料でアップグレード
・チェックイン時にウェルカムギフトをプレゼント(ボーナスポイント、ドリンク1杯無料券など)
といった特典が得られます。
さらに凄いのは、ザ・リッツ・カールトンホテルの経営でも知られる「マリオット」がSPGを買収したことに伴い、「ステータスマッチ」が行われるということです。
◆ステータスマッチ
SPGアメリカン・エキスプレス・カードに入会すると、スターウッド・プリファード・ゲストで「ゴールド会員」に昇格。(ウェスティン、シェラトン、セントレジスなどでVIP待遇)
↓
リワードポイントのアカウントを連携するだけで、ステータスマッチにより、マリオット、ザ・リッツ・カールトンの「ゴールドエリート会員」に昇格。
※ザ・リッツ・カールトンホテルの場合、ゴールドエリート会員になるためには通常「宿泊数50泊または5回滞在以上」が必要
SPGアメリカン・エキスプレス・カードを取得することで、マリオットやリッツ・カールトンでも、部屋のアップグレードやアーリーチェックイン・レイトチェックアウトなどのサービスが受けられます。
ポイント還元率
どちらのカードもポイントプログラムが用意されています。
ザ・リッツカールトン大阪VISAカードは、ザ・リッツ・カールトン大阪のレストラン、バー、ラウンジ、グルメショップ、ブティックなどでカードを利用すると、5,000円ごとに1ポイントが付与されます。
このポイントは10ポイントごとに2,500円の割引に使えます。
1ポイントあたりの価値はポイントを貯めるごとに高まり、60ポイント(30万円の利用)貯まると16,500円の割引として利用可能です。
ただし、pointおの有効期限は最大2年間なので注意が必要です。
ポイント還元率に換算すると5%~5.5%となります。
ポイントが利用できるのは、ザ・リッツ・カールトン大阪のレストランやバー、ラウンジ、グルメショップ、ブティックなどに限られます。
SPGアメリカン・エキスプレス・カードでは、カード利用金額100円ごとに1ポイントが貯まります。
ポイント獲得は、スターウッドホテルに限らず、日常の買い物でも貯められます。
また、「SPGゴールド会員」の特典として、スターウッドホテルでのお支払に関しては1米ドルにつき3ポイントが別途付与されます。
貯めたポイントの使い道には、
- SPGのホテル無料宿泊券との交換
- 提携航空会社の航空券との交換
- 提携航空会社のマイルと交換
の3つがあります。
このうち、最もおすすめの使い道「提携航空会社のマイルとの交換」です。
SPGのポイントは、ほぼすべての航空会社のマイレージと1:1のレートで交換できます。例えば、ANAマイルやJALマイルと1:1で交換することが可能です。
ANAやJALなどの航空会社のマイレージは、1マイル=3円の価値があると言われています。
私も以前マイルを使ってANA便に乗りましたが、その時は15,000円の航空券が5,000マイルでしたので、1マイル=3円の価値でした。(ちなみに、ファーストクラスなど、座席のグレードが高くなるとになると1マイルの価値はさらに高まります)
上記を踏まえると、SPGアメリカン・エキスプレス・カードの場合、
日常の買い物などで利用
100円につき1ポイントなのでANAマイルに交換するとポイント還元率は3%
SPGホテルでの利用
1米ドル(約100円)につき3ポイントなのでANAマイルに交換するとポイント還元率は9%
※1マイル=3円で換算
となります。
さらに、一度に2万ポイントを2万マイルと交換すると、5,000ポイントがボーナスとして付与されます。
2万ポイントを貯めるには、年間200万円のクレジットカードを利用すればよいので、決して無理な金額ではありません。
仮に、2万ポイントを2万マイルと交換して使う場合、ボーナスとして5,000ポイントが返ってくるので、ポイント還元率はさらに高まります。