私鉄の交通系クレジットカードでANAマイルと交換可能なポイントが貯まるのは?
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私鉄系のクレジットカードのなかには「交通系ICカード付帯で、バスや電車の利用で乗車ポイントが貯まる」や「交通系ICカードにクレジットチャージが可能で、チャージ金額に応じた決済ポイントが貯まる」タイプも存在します。
乗車ポイントや決済ポイントがANAマイルに交換できれば、電車やバスの利用でもANAマイルが貯められることになるので、陸マイラーにとっては願ってもない好機です。
今回は私鉄系クレジットカードの利用で、ANAマイルに交換可能なポイントが貯まるものをピックアップしてみました。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
目次
メトロポイント
東京メトロが提供するポイントサービス「メトロポイント」は、PASMOを使って東京メトロに乗車、メトロポイントPlus加盟店で電子マネー払い、To Me CARDの利用で貯まります。
名称が似ている「メトポ(メトロポイントクラブ)」も、PASMOで東京メトロ線に乗車することでポイントが貯まるサービスですが、交換先がPASMOへのチャージに限定されています。
メトロポイント(ANA To Me CARD PASMO JCBの場合)
乗車ポイント:平日:5ポイント、土日祝:15ポイント
電子マネー:100円または200円ごとに1ポイント
メトロポイント → ANAマイル
マイル換算:100ポイント→90マイル(1ポイント=0.9マイル)
マイル移行上限:20,000ポイント/月1回
移行手数料:無料
マイル積算日:約1~2ヶ月
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)
ANA To Me CARD PASMO JCB(通称:ソラチカカード)は「ANAマイレージサービス + To Me CARD + PASMO機能 + JCBカード」が一体化になったカードです。
東京メトロのクレジットカード「To Me CARD」のなかでも、ソラチカカードはもっともANAマイルが貯まります。
ソラチカカード以外のTo Me CARDだと「1,000ポイント→600マイル(1ポイント=0.6マイル)」で、移行に必要なメトロポイント数が多く、マイル交換率がイマイチなので、おすすめしにくいです。
東京メトロとは関係のない場所でカード利用をする場合は、JCBカードのポイントプログラム「Oki Dokiポイント」が貯まります。
1,000円ごとに1ポイント貯まり、ANAマイルに交換するときは「1ポイント=5マイル(5マイルコース)」と「1ポイント=10マイル(10マイルコース)」からコースが選べます。
10マイルコースは移行手数料が有料(5,500円)なので、年間利用金額が多く、ソラチカカードをメインカードに考えている人向けです。
ちなみに、PASMO利用者向けの「メトポ(メトロポイントクラブ)」も登録可能なので、1回の乗車で「メトロポイント」と「メトポ」の2重取りできます。
ただし、メトポはANAマイルに交換できないので、PASMOにチャージして消費することになります。
nimocaポイント
nimocaポイントとは、西鉄(西日本鉄道)の共通ポイントで、買い物、クレジットnimocaの利用で付与されます。(乗車ポイントは終了しました)
クレジットnimocaは、nimocaにオートチャージできるクレジットカードの総称で、カード利用でnimocaポイントが付与されるのは以下の通りです。
- nimocaセゾンカード
- nimoca JCBカード
- nimoca三井住友カード
- ANA VISA nimocaカード
ただし、nimocaポイントをANAマイルに移行できるのはANA VISA nimocaカードに限定されています。
ちなみにnimoca NICOSカードは、NICOSカードわいわいプレゼントが貯まりますが、ANAマイルに移行ができません。
nimocaポイント
nimoca加盟店で買い物:200円ごとに1ポイントなど
クレジットnimoca利用:1,000円ごとに3ポイント
nimocaポイント → ANAマイル
マイル換算:10ポイント=7マイル(1ポイント=0.7マイル)
移行単位:10ポイント以上、10ポイント単位
移行上限:なし
移行手数料:無料
積算日:約1週間
ANA SKY コインに交換:不可
ANA VISA nimocaカード
ANA VISA nimocaカードは、株式会社ニモカと提携した三井住友カードです。
「ANAマイレージ + nimoca + nimoca定期券 + 三井住友カード」の一体型で、1枚のカードで2種類のポイントとANAマイルを貯められます。
- nimocaポイント
- nimoca加盟店で買い物する
交換レートは10ポイント=7マイル - Vポイント
- 200円ごとに1ポイント付与
交換レートは「1ポイント=1マイル」で、移行手数料(6,600円)を支払えば「1ポイント=2マイル」と交換可能 - ANAマイル
- ANAグループ便などの搭乗で付与
nimocaポイントの交換レートは「nimocaポイント:ANAマイル=1:0.7」と、ほかのポイントと比較しても良い方です。
京急プレミアポイント
京急プレミアポイントは、京急電鉄グループの買い物や京急カードの利用で貯まるポイントです。
京急プレミアポイント
京急プレミアポイントクリスタル(専用ポイントカード):京急プレミアポイント加盟店で100円または200円ごとに1ポイント
京急プレミアポイントシルバー:京急プレミアポイント加盟店で100円ごとに1ポイント
京急プレミアポイント → ANAマイル
マイル換算:1,000ポイント=400マイル(1ポイント=0.4マイル)
移行単位:1,000ポイント以上、1,000ポイント単位
移行上限:なし
移行手数料:無料
積算日:約1週間
ANA SKY コインに交換:不可
京急プレミアポイント加盟店(京急百貨店や京急ストアなど)でポイントカードを提示したり、京急プレミアポイントカードを利用することで、京急プレミアポイントが貯まります。
貯まったポイントは、京急プレミアポイント加盟店で使えるポイント券に引き換えが定番ですが、ANAマイルへの交換もできます(JALマイルへの交換は不可)。
交換レートが「京急プレミアポイント:ANAマイル=1:0.4」なので、ほかのポイントと比較すると、若干レートが良くない点には注意してください。
ちなみに、ANAマイルを京急プレミアポイントに交換するときは「1:1」です。
京急プレミアポイントシルバー
※京急プレミアポイントシルバーは、現在新規入会受付休止中です。
京急プレミアポイントを多く貯めたい場合は、京急のクレジットカード「京急プレミアポイントシルバー」がお得感があります。
- 京急プレミアポイント加盟店:100円ごとに1ポイント
- KQuickの購入・PASMOオートチャージ:200円ごとに1ポイント
- その他加盟店:200円ごとに1ポイント
また京急の定期券や乗車券をクレジットカードで購入したい場合は、京急カードしか使えないため、通勤や通学で利用している方にとっては、必須の1枚です。
年会費は永久無料なので、ポイントカードを持つ感覚で使いやすいと思います。
TOKYU POINT
TOKYU POINT
東急百貨店:3~10%
東急ハンズ:100円ごとに1ポイント
TOKYU CARDを利用:0.2~1%
TOKYU POINT → ANAマイル
マイル換算:1,000ポイント=500マイル(1ポイント=0.5マイル)/ANA TOKYUPOINT ClubQ PASMOは1,000ポイント=750マイル(1ポイント=0.75マイル)
移行単位:1,000ポイント以上、1,000ポイント単位
移行上限:なし
移行手数料:無料
積算日:約1週間
ANA SKY コインに交換:不可
TOKYU POINTは、TOKYU POINT加盟店や東急カードの利用で貯まる東急グループのポイントです。
支払いに使う東急カードやお店によって、ポイント付与率が変わります。
ANA TOKYUPOINT ClubQ PASMO
東急カードのなかでも、もっともANAと相性が良いのがANA TOKYUPOINT ClubQ PASMOです。
カード名を見ても分かるように「ANAマイル、TOKYU POINT、PASMO、PASMO定期券、クレジット」の機能が1枚になっています。
ANA TOKYUPOINT ClubQ PASMOの利用で貯まるポイントは「TOKYU POINT」と三井住友カードの「Vポイント」の2種類あり、どちらもANAマイルへの移行が可能です。
- TOKYU POINT:TOKYU POINT加盟店、PASMOで電車やバスの乗車・買い物
- Vポイント:200円ごとに1ポイント
TOKYU POINTをANAマイルに移行する場合、通常は1,000ポイント=500マイルの所、ANA TOKYUPOINT ClubQ PASMOは1,000ポイント=750マイルになり、マイル交換率が1.5倍にアップします。
またVポイントは「通常コース:1ポイント=1マイル/2倍コース:1ポイント=2マイル」で、移行するときの交換レートが選択できます。
2倍コースは、移行手数料として6,600円かかるので、航空券など多くのマイルが必要な場合に交換したいとき以外は、移行手数料無料の1マイルコースで充分です。
京成グループポイント
京成グループポイントは、京成電鉄のクレジットカード「京成カード」の利用で貯まります。
京成カードとPASMOを紐付けることで、オートチャージが利用でき、チャージ金額に応じた京成グループポイントも付与されます。
京成グループポイント
京成カード:通常1,000円につき3ポイント(京成グループの買い物で最大1.5%)
京成グループポイント → ANAマイル
マイル換算:1,000ポイント=600マイル(1ポイント=0.6マイル)
移行単位:1,000ポイント以上、1,000ポイント単位
移行上限:なし
移行手数料:無料
積算日:約2ヶ月
ANA SKY コインに交換:不可
京成カード
京成カードは通常1,000円につき3ポイント貯まりますが、京成カード加盟店(京成百貨店、ユアエルム、リブレ京成など)の利用は1,000円につき10ポイントになります。
さらに京成カード(オリコ)は、入会後3ヶ月間はポイント3倍になるので、高額な買い物をする前に京成カードを発行すれば、より多くのポイントを貯められます。
京成カードにはPASMO機能が付帯しておらず、PASMOやPASMO定期券と紐付けることで、オートチャージが利用できます。
μstarポイント
μstar manaca加盟店でmanaca電子マネー払いをしたり、MEITETSU μ’s Card(名鉄ミューズカード)を利用することで、μstar(ミュースター)ポイントが貯まります。
さらに、manacaにμ’sカードを紐つけることで、名古屋鉄道の駅やお店に設置されているμstar station(ミュースターステーション)を利用したクレジットチャージもできます。
交通系ICカード&電子マネーのmanacaにクレジットカードでチャージできるのは、μ’sカードとwellow cardしかありません。
μstarポイント
μstar manaca加盟店でmanaca電子マネー払い:200円ごとに1ポイント
名鉄ミューズカード利用:200円ごとに1ポイント
μstarポイント → ANAマイル
マイル換算:100ポイント=60マイル(1ポイント=0.6マイル)
移行単位:100ポイント以上、100ポイント単位
移行上限:なし
移行手数料:無料
積算日:約2ヶ月
ANA SKY コインに交換:不可
MEITETSU μ’s Card
MEITETSU μ’s Card(名鉄ミューズカード)は、名鉄百貨店での買い物が最大10%OFF(基本は5%OFF)になることで人気のクレジットカードです。
さらに、基本ポイントの200円ごとに1ポイントだけでなく、200円ごとに1~2ポイントのμstarポイントも追加で貯まります。
ANAマイルへの交換レートは「μstarポイント:ANAマイル=1:0.6」です。
名鉄百貨店の利用で、基本優待率5%から最大10%割引まで、年間お買い上げ金額により優待が受けられます。
μstarポイントは1ポイント=1円分として、manacaにチャージしたり、名鉄百貨店などの支払いに利用したりも可能ですが、ANAマイルに交換するのも十分魅力的なカードだと思います。
Sポイント
Sマーク付きポイントカード:Sポイント優待店で0.5~1%
STACIAカードの利用:Sポイント優待店で最大10%/その他加盟店は200円ごとに1ポイント
Sポイント → ANAマイル
マイル換算:1,000ポイント=250マイル(1ポイント=0.25マイル)
移行単位:1,000ポイント以上、1,000ポイント単位
移行上限:1回99,000ポイント
移行手数料:無料
積算日:約10日
ANA SKY コインに交換:不可
Sポイント(旧:STACIAポイント)は、阪急阪神グループのSポイント優待店の買い物や、STACIAカードの支払いで貯まります。
ANAマイルへの交換レートは「1:0.25」と、ほかのポイントの1/2と半減しています。
Sマーク付きポイントカードは還元率0.5%や1%なので、ANAマイルへの交換用にSポイントを貯めるのは不向きです。
たとえば、阪急阪神グループのクレジットカード「ペルソナSTACIAカード」では、阪急・阪神百貨店でポイントが最大10%貯まります。
そのため、百貨店で1万円の買い物をすれば、ANA250マイルと交換可能な1,000ポイントが獲得できます。
1マイル=3円相当の価値があると考えた場合、マイル還元率は最大でも0.75%と低いです。
そのため、SポイントはANAマイルに交換可能だが旨味がないと言えます。
SポイントはSポイント優待店で1pt=1円として使えるので、正直、ANAマイルに交換するよりも、買い物の支払いに利用した方がお得です。
ペルソナSTACIAカード
阪急阪神グループのクレジットカード「STACIAカード」のなかでも、Sポイントの還元率が高いのがペルソナSTACIAカードです。
阪急・阪神百貨店では、お買い上げ積類算額に応じて最大10%のSポイントが貯まります。
(基本は5%で、食品やセール商品・レストランは1%)
またPiTaPa(ピタパ)機能付きにすれば、PiTaPa利用に応じたポイントも付与されるので、電車と買い物の両方で効率的にポイントが獲得できます。
ANAマイルへ交換する用に持つには不向きですが、阪急・阪神グループのお店で買い物をする機会が多い人は、1枚持っていて損はありません。
年会費は2,200円なので、阪神・阪神百貨店で4万円の買い物をすれば元が取れます。
ちなみにANAマイルと交換可能なポイントが貯まる百貨店系のクレジットカードについては、下記記事が参考になります。
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ANAマイルと交換可能な百貨店系クレジットカードのポイントまとめ
