クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償特約を徹底解説!複数枚あれば合算で補償を上乗せ可能

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旅行保険の補償

海外旅行をする際に必須な持ち物の一つがクレジットカードです。

お店での支払いで活用する以外にも、クレジットカードに付帯している海外旅行保険があれば、万が一の事態に備えられます。

クレジットカードの説明に「海外旅行保険:最高2,000万円補償」と記載があっても、これは旅行中の事故で死亡や後遺障害が残った場合の最高補償金額です。

そのため、本当に使える海外旅行保険か見極めるには、身近なトラブルへの補償がどうなっているのか?を確認しましょう。

例えば、「身の回り品が盗まれた」「ホテルやお店の備品を壊してしまった」「ケガや病気で現地の医療機関で診察を受けた」などが挙げられます。

手持ちのクレジットカードの海外旅行保険を確認して「補償をもっと手厚くしたい」と思う場合は、別のクレジットカードを申し込んだり、旅行会社や空港で海外旅行保険に加入します。

どういう時に補償される?海外旅行保険の内容を確認

クレジットカードに付帯している海外旅行保険の補償特約は、主に「傷害死亡・後遺障害、傷害・疾病治療、賠償責任、携行品損害、救援者費用」の項目に分かれています。

保険金を支払う理由や保険金額はそれぞれ異なり、どうしても「補償額の最高金額」に目が行きがちですが、それは傷害死亡・後遺障害の金額です。

実際に海外旅行保険を利用する機会が多いのは以下の項目です。

障害・疾病治療
ケガや病気で地元の医療機関を受診した。薬の処方や入院、手術をした。

携行品損害
身の回り品(カメラ、バッグ、衣類など)が盗難や破損、火災などの被害にあった。

旅行事故緊急費用
航空機が遅延して、終電や終バスに間に合わなかったので、タクシーで移動した。
飛行機に乗る際に預けた荷物がロストバゲージして、現地調達が必要になった。

海外旅行保険で付帯されることが多い補償内容について、詳しく見ていきたいと思います。

傷害死亡・傷害後遺障害

傷害死亡・傷害後遺障害は、簡単に言えば海外旅行限定の生命保険です。

海外旅行中の事故によるケガが原因で、事故日を含めて一定期間内(例:180日以内)に死亡・身体に後遺障害が残った場合に保険金が支払われます。

生命保険に加入していれば、保険金が上乗せされます。

傷害治療費用

傷害治療費用は「海外旅行限定の医療保険」に当たります。

旅行中に事故によるケガで、現地や帰国後に治療を受けた時に、かかった費用が支払われます。

保険会社と提携している医療機関であれば、キャッシュレスで診療が受けられます

「治療費を自分で支払い(立替え)、保険会社に請求をする」という手間がなく、自腹を切らなくても治療が受けられます。

傷害治療費用の支払い対象外になる事例

  • 故意
  • 闘争や自殺、犯罪行為
  • 妊娠、出産、早産、流産
  • 無資格運転、酒気帯び運転
  • むち打ち症や腰痛で他覚症状がない
  • 戦争、暴動、変乱
  • 山岳登坂、ハングラーなど危険な運動中の事故
  • カイロプラクティック、鍼、お灸による治療

疾病治療費用

疾病治療費用も、傷害治療費用と同じく「海外旅行限定の医療保険」です。

旅行中や終了後、48時間以内に発病・治療を受けた場合にかかった費用が補償されます。

特定の伝染病(コレラ、ペスト、天然痘など)の場合は、旅行終了後日を含めて14日を経過するまでに治療を受けることが条件になります。

支払いの対象となる費用は以下の通りです。

直接の医療費だけではなく、治療や入院の際に発生する関連費用も対象になるのは助かります。

治療にかかる金額
・診察費、処置費、検査費、手術費、入院費
・薬剤費、治療材料費、医療器具使用費
・緊急移送費用、移転費
・職業看護婦費、通訳雇入費

入院のために必要になった金額
・国際電話料金などの通信費
・入院に必要な身の回り品の購入費
・当初の旅行に復帰や帰国するための交通費や宿泊費

海外療養費制度で足りない部分をカバーできる

日本の健康保険には「海外療養費制度」がありますが、これは「海外で受けた治療と同じ治療を、日本で行なった場合の費用から7割(自己負担額は3割)が給付される」ものです。

海外療養費制度では、海外特有の高額な医療費を完全にまかなうことは難しく、また日本国内で保険診療として認められている医療行為が対象になります(美容整形やインプラントなどは対象外)。

そのため、海外旅行保険の傷害・疾病治療費用の金額は、日本よりも医療費が高い国や地域に旅行する前に要確認です。

救援費用

海外旅行中にカード会員が死亡や長期入院、行方不明、遭難などに遭って、捜索救助などが必要になった場合、会員や救援者(家族・親族・友人など)が支払った費用を負担します。

救援費用には以下の内容が対象になります。一般的に救援者は3名まで、最大14日分の補償が受けられます。

・救援者が現地へ行くための交通費、現地の宿泊代、渡航手続費、国際電話などの通信費
・現地から日本への移送費
・(会員が亡くなった場合)現地での遺体処理費用

救援費用は医療費よりも高額になる場合もあるので、傷害・疾病治療費用の金額よりも限度額が高く設定されています。

賠償責任

賠償責任は海外旅行保険限定の「個人賠償責任保険」です。

旅行中に偶然な事故で他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして、損害賠償を請求された場合、損害賠償金が支払われます。

  • 宿泊施設の客室や室内の動産(ベッド、ルームキー、セイフティボックスなど)
  • 住居などの居住施設内の部屋や動産(家具、電化製品など)
  • 賃貸業者から会員が直接レンタルした旅行用品や生活用品

具体的に言えば「ホテルのカギを紛失(交換料)」、「バスタブからお湯をあふれさせた(浸水被害を受けた部分の補修費用)」、「レンタルしたスーツケースのキャスターが壊れた(修理費用)」などの旅行中で良くあるトラブルに対応する補償です。

損害賠償の保険金の請求には「損害額を証明する資料」が必要になるので、口頭のやり取りで済ませるのではなく、請求書などを発行してもらいます。

また支払い対象外となる場合は以下の通りです。

  • 故意
  • 航空機、船舶、車両、銃器の所有、使用または管理に起因する事故
  • 職務遂行に直接起因する賠償責任
  • 親族に対する賠償責任
  • 戦争・暴動その他変乱

携行品損害

旅行保険中に携行品が、盗難、破損、火災などの偶然の事故にあった場合、携行品1つあたり商品代金(時価)または修理費が支払われます。

携行品とは「カード会員が所有しており、旅行中に持ち歩いているもの」です。

携行品損害保険の対象となる携行品は、バッグ、宝石類、パソコン、カメラ、時計、衣類などが挙げられます。

例えば「ブランドのバッグを引ったくられた」や「スタッフにカバンを預ける際に落とされて、入っていたカメラが壊れた」という場合は、補償が適用されます。

一方で補償の対象外になる携行品としては、以下の身の回り品が挙げられます。

  • 現金、小切手、有価証券、印紙、切手
  • クレジットカード、定期券
  • コンタクトレンズ、義歯
  • 自動車、バイク、船舶
  • 危険な運動に使用する道具(登山用品、サーフボードなど)
  • 植物、動物

例えば、財布を盗まれた場合、財布は補償対象ですが、中身の現金やクレジットカードは補償されません。

他にも本来は対象となる携行品でも、携行品損害の保険金を支払えない事例もあります。

  • 故意
  • 置き忘れや紛失
  • 自然の消耗、性質によるサビや変色
  • 戦争・暴動その他の変乱
  • 差し押さえ、徴発、没収など
  • 無資格運転、酒気帯び運転による損害

部屋に置いていた物に関しても「携行品」扱いにはなりません。

また海外旅行保険によっては携行品損害を受けるために「自己負担額」が必要な場合もあります。

携行品1つあたり3,000円や1万円が相場で、商品代金や修理費が自己負担額よりも安い場合は、携行品損害の対象外になります。

ショッピング保険とは別物

クレジットカードで買い物

ちなみに、クレジットカードによっては、ショッピング保険(動産総合保険)が付帯していることもあります。

ショッピング保険では「当カードで支払った商品で、購入日から一定期間内」を補償の範囲としています。

一方の携行品損害ではカード払いの有無や購入日に関係なく、補償が受けられる点が異なります。

ショッピング保険については、下記の記事で詳しく解説しています。

複数のクレジットカードで補償内容を手厚くする

クレジットカード

海外旅行保険が付帯したクレジットカードを複数お持ちであれば、補償の上限額は合算が可能です。

ただし、傷害死亡・後遺障害については、手持ちのクレジットカードの中での最高保険金額が限度になります。

例えば「Aカード:5,000万円、Bカード:2,000万円、Cカード:1,000万円」とある場合、限度額はAカードの5,000万円です。

一方で、それ以外の補償(治療費、携行品損害、個人賠償、救援者費用など)は、国際ブランドや引受保険会社に関係なく合算OKです。

1枚目のクレジットカードの補償額では足りなくても、2枚目、3枚目で補えるので、金銭的な負担をかなり減らせます。

引受保険会社が同じであれば、保険デスクに連絡する際に「AカードとBカードを持っています」と伝えれば、各カードの補償額を合算してくれます。

ただし、支払われる保険金は損害額が上限になるので、支払った費用以上の保険金は受け取れません。

別カード会社が発行するクレジットカードでも、引受保険会社が同じ場合は多いです。

主なクレジットカードと引受保険会社

三井住友海上火災保険
三井住友カード、セディナカード、楽天カード、JACCSカード

損害保険ジャパン日本興亜
JCBカード、MUFGカード、リクルートカード

東京海上日動火災保険
NICOSカード

あいおいニッセイ同和損害保険
ライフカード

引受保険会社が別会社でも「他にBカードも所有しています」と情報を伝えておくと、後々の手続きがスムーズになりやすいです。

海外旅行保険を賢く選ぶ

ちなみに旅行代理店や空港で加入する海外旅行保険との主な違いは以下の通りです。

  • 加入は有料
  • 補償期間に期限がある(3日間や1週間)
  • 補償金額が全体的に高い
  • 疾病死亡や緊急歯科治療も補償に含まれている

そのため「クレジットカード付帯の海外旅行保険では補償が足りない」と思う部分については、別途、海外旅行保険に加入することで補えます。

海外旅行中に事故やトラブルにあわないことが大原則ですが、旅行前には手持ちのクレジットカードの海外旅行保険の補償内容を確認しておきましょう。

できれば該当部分を印刷して、いつでも取り出して見られる状態にしておくと安心です。

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